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一般市民が感じている社会変化を読みとりたい人向けキュレーション サイト

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『フリーミアムモデル』

フリーミアム(Freemium)モデル」という言葉をご存知でしょうか?

「フリー(Free:無料)」と「プレミアム(Premium:割増)」を組み合わせた造語で、
基本的なサービスを無料で提供することで見込み客を獲得し、一定以上のサービスや特別なプランを得たい場合には別途課金が発生するビジネスモデルを指します。

 

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IT業界におけるフリーミアム

人間の本能(マズロー的に言うところの自我・尊厳欲求や射幸心)を突いたビジネスモデルではありますが、このモデルが見事にハマった例が、スマフォユーザーの拡大に合わせ、爆発的な増加をみせるモバイル系ソーシャルゲームです。

 

元々の収益モデルとしては、多くの無料ユーザーが集まることから見込まれる広告媒体としての価値が考えられていましたが、ユーザが増え始めて分かったのは、特別なアイテムを手に入れるためにお金を払う人が確実に存在し、それらの数が数%でもビジネスは成り立つそうです。(一説によると95%が無料ユーザでも、5%の課金ユーザが存在すれば十分とのこと)

 

「商品の無料お試しサービス」というのは昔からある方法ですが、ソーシャルゲームをはじめとしたIT系サービスが違う点は、追加コストがほぼ発生しない点です。
例えば、プロモーションのために歯ブラシを無料提供した場合、数%は継続的に商品を買ってくれるかもしれませんが、配布分の製造原価コストが変動費として発生しているのは事実です。
それに対し、IT系サービスはいくら無料提供しようが原価はほぼ固定費のみで変わりはありません。
ユーザ母数の増加とともに、課金ユーザが5%比例して増えることを考えると、売上原価率は下がる一方で利益も増大します。

 

深入り用心!

・・・と、フリーミアムモデルは成功すれば多くの利益を得られるものの、まずは「選ばれるサービス」になることが大前提です。いくら無料をうたってもサービスの質が悪ければ誰もユーザ登録してくれませんしね。

 

ちなみに最近のソーシャル系ゲームで一番のヒットである「PUZZLE&DRAGONS(パズドラ)」はユーザ数は毎月100万人ペースで増やし続け、2013年12月現在 約2200万人だそうです。しかも、課金ユーザ率も5%どころか数十%らしいので、いったいどれぐらい稼いでいるのやら・・・

 

まぁ、結論として、捉え方を変えれば「フリーミアムモデル」=「課金中毒モデル」ともいえるので、みなさん取扱いにはご注意を。。。

 

by いのってぃ

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